視覚の謎―症例が明かす「見るしくみ」

視覚の謎―症例が明かす「見るしくみ」

外側膝状体→第一次視覚野:有線領経路
1)対象の形や色:パーボ系=ミジェット系=What system:色選択性、遅い反応、低コントラスト感度、高解像度
2)運動と位置情報:マグノ系=パラソル=Where system:色覚なし、速い反応、高コントラスト感度、低解像度

1,2)の不調で大脳性色覚障害、視覚性定位障害、立体視障害、視覚失認、相貌失認、反復視、半側空間無視 が生じる。
例:ウンゲルライダーとミキシン:側頭葉を切除→形が解らなくなる、頭頂葉を切除→位置が解らなくなる。
○網膜→中脳の上丘:有線領外経路、「盲視」の説明に使われる経路
○前庭系:平衡感覚器官、これを欠くと明瞭な視覚世界を実現できない。
例:動揺病(=船酔い)、ベェクション現象、スウィングィング・ルーム、忍者屋敷では慣れるまで普通に立っていられないが、目を閉じると大丈夫。
1997年坂田英治「めまいは恐い」、1984年河合清三「いくつもの目ー動物の光センサー」
p94:残像は網膜に張り付いている。
p110:立体盲は「30%?」
1993年伊藤正男「脳と心を考える」、1995年久保田競「脳の謎を解く1,2」、1991年三上章充「脳はどこまでわかったか」、1994年無藤隆「赤ん坊から見た世界」