闇の歴史―サバトの解読

闇の歴史―サバトの解読

闇の歴史―サバトの解読:世俗権力が真剣に外縁者の迫害を企画するのは標的の財産目当てが殆どであるので、何でもかんでも「教会」が悪い訳でもない。
迫害(財産収奪)の対象が ハンセン病患者→ユダヤ人→異端者(ワルド派)→魔女 と徐々に 外観では判り難い標的に移行してゆくことで被害者は無限に創出されることになってしまった。

1321年パストゥロー派は「人気を得るため」ユダヤ人に無理やり洗礼を施そうとした。拒絶したものから財産を略奪、殺害した。当局がユダヤ人保護措置を表明しても、庶民の大多数はパストゥロー派の暴力を容認した。

パストゥロー派:1320年聖地エルサレムに船出したいが金が無いと十字架を掲げて行進し行く先々で住人から施しを受けていた15歳位の少年少女からなる指導者不在の無頼集団。

ハンセン病患者の処刑と隔離:1321年6月21日の勅令で「長身王」はハンセン病患者を水、泉、井戸に毒を入れキリスト者殺害を企んだ罪で投獄、罪を認めたものは火刑に処し財産は没収され王のものとなった。罪状を否認して生き残ったものは出身地に隔離した。(その後に罪を認めれば火刑)隔離者の財産は隔離施設(教会)の修道士、修道女が管理した。
実は同年6月16日と18日の勅令で部分修正がある。ハンセン病患者はそれまで例外(分離の儀礼ハンセン病の追放)はあっても聖職者が運営する施設で生活していた(非隔離)ので患者からの預かり財産の運営権があった高位聖職者、封建領主、共同体の抗議を受け財産没収を王=国家は断念する。
時代が下るとハンセン病患者に替わって「狂人、貧者、犯罪者、ユダヤ人」がその対象(隔離)となる。

チンバ:神話世界の主人公は片足を折っていたり、片側のサンダルを脱いだりしてチンバで登場するケースが多い。シンデレラも片方の靴を置いて王子から去る。
死者の片足を折る=新約受難で他の処刑者は十字架上で足を折られた(片方?)がイエスは何故か折られない。

聖なる戦い、メガンダンティ:
魔女摘発で異端審問官が使用した罪状自白マニュアルのベースになったものは作り話(後々脚色されるが)ではなく古い風習(豊穣の為の聖なる戦い、幻覚剤服用?)の告白であると考えてよいらしい、今でも中南米インディオの祭りでは流血の為の「男女別の殴り合い」や「火炎球を投げ合う」等の武闘が行われている。
まあ、世界中どこでも儀礼的武闘の痕跡はある。