武士道の逆襲 (講談社現代新書)

武士道の逆襲 (講談社現代新書)

・1882年に下賜された「軍人勅諭」の冒頭に
”古代の徴兵が壮平(志願兵)に変わると、ついには武士が登場して兵馬の権を「武士どもの棟梁」が握ると、政治の大権も武家の手に落ち、それが700余年続いた。これはわが国体にもとり祖宗の定めに背く「浅ましき次第」であった。天皇が文武の大権を回復した今、再び「中世以降の如き失体」があってはならない。”
とこの「軍人勅諭」が否定した「浅ましき」「中世以降の如き失体」を支えた「私的戦闘者=武士」の思想こそが日本史上での「広義の武士道」の筈だが、昨今、我々の云うところの武士道は「明治武士道」であり似て非なるもの。
・維新政府は「旧武士=士族」の反乱を「百姓兵」で撃破・鎮圧したが、粉砕した武士の思想を当の武士が居なくなってから、国民の思想として選択することになる。
・新渡戸「武士道」の人名索引には「157名」の人物名が見られるが、日本人20名の内、武士(元武士を含)は「17名」のみ。
冒頭の掴みは明治武士道の否定的見解の発露の様に見えてしまいますが、全編としては凄く(武士を)熱い語り口がされています。

神道の逆襲 (講談社現代新書)

神道の逆襲 (講談社現代新書)

神道の逆襲(中断)
”「商品紹介」をするときは、この書籍・媒体を推薦している訳では無く、只、見たり読んだりしたというだけです。”