動き知覚と動画の認識
1)視覚誘導自己運動感(自己誘導運動)
視野全体が動いている→自分が逆に動いている、部屋が回るよりも自分が回る方が自然に感じる。例ービックリハウス
http://tortoise1.math.ryukoku.ac.jp/~takataka/talk/010614-kougakuin/index.html
http://results.atr.jp/atrj/ATRJ_28/09/main.html
滝の錯視との違い
Q. 川の流れを見ていたら水と一緒に引っ張られるように感じたことがあるが、これも原理は同じか?
これは違う現象やと思います。滝の錯視(運動残効)は、ある方向への運動パターンをしばらく眺めると、「その後に見る静止画像が」逆方向に動いて見える、というものですが、こちらは、止まっている電車に乗っているときに隣の電車が動き出したときのように、視野内の映像が一様に動いている「最中に自分が」その逆方向に動いているように感じる錯覚ですね。視覚によって「視野全体が動いている→自分が逆に動いている」と知覚されると、体性感覚は「体は動いていない」と知覚しても視覚の方を優先してしまうのでこういうことになります。遊園地にある「ビックリハウス」はこれを利用したものです。

2)運動残効−滝の錯視/渦巻き残効
一定方向に動き続ける対象を見続けると、止まっている対象が逆方向に動いて見える。
http://www.nobi.or.jp/i/illusion/moving/taki.html
↑上から下へと流れる模様を約20秒間凝視すると、模様の動きが停止した後に、上方向へ流れて見える。
http://www.nobi.or.jp/i/illusion/moving/rotation.html
↑これは滝の錯視の回転版。右回転する車輪模様を約40秒間凝視すると、回転が停止した後に、逆回転して見える。