アラバスターという名の臭気計で世界中の臭いと評判の食べ物を計ってみると

ニョクマム(魚醤)=390Au、臭豆腐=420、古漬沢庵=430
納豆=452、鮒鮨=486、クサヤの干物=447、焼きたてクサヤ=1267、
キビャック=1370、エピキュアーチーズ=1870
ホンオ・フェ=2230、シュール・ストレミング=8070

木浦名物「ホンオ・フェ(エイの刺身)」はアンモニアが抜ければ旨いかもしれないが催涙性酒肴とあるとおり、噛めば噛むほどアンモニアの刺激臭が増すので泣きたくて食べる物の様だ。
「シュール・ストレミング(醗酵中の鰊缶詰)」は気圧の変化で破裂の恐れがある為に航空輸送が許されない危険物、味はイカの塩辛、匂いは肥溜めだと言う。傑作なのは注意書きに「室外で風下に人のいないことを確認して開封」とあることから「大量破壊兵器」と言ってよいだろう。
これら有名どころの2品は伊達や酔狂で求める者はいても万人の食べ物ではないだろう。
しかし、感動するのが「キビャック(*1)」でこれはイヌイットが造る鳥の漬物、アザラシの肉・内臓・皮下脂肪を取り皮だけにして羽付きの海ツバメ(アザラシの大きさ次第で百数十羽は入る)を腹に詰込み縫付けて地中に埋め2〜3年醗酵させる。アザラシから取り出した海ツバメの肛門から解けた内臓を吸う味は「生の鰹節」だそうです。一口啜れば臭いに慣れて美味しく頂けるかも知れない?
北極圏に旅行の際に運良くキビャックの饗宴に遭遇できたら迷わずにご相伴させてもらうおう。
また、アイスランドにはホンオ・フェに似たアンモニア臭の強烈なサメの醗酵食がある。

(*1)自分が見たグリーンランドの映像はキビヤックではないかもしれない、類似のバージョンが色々ありそうだ。
内臓を抜いたアザラシの腹に海燕を詰め込み、地中に埋めて”半年”程発酵させて”アザラシの肉”も食べていた様なきがする。これは老若男女がこぞって食べるご馳走であった。

偉い人がいた↓キビャック
http://kiviak.com/index.html

小泉武夫 食のワンダーランド (Nikkei Visual)

小泉武夫 食のワンダーランド (Nikkei Visual)

ミャンマーの煮たもち米にナマズとエビのすり身を混ぜ塩を振って丸め葉っぱで包み2、3日程放置してできる「熟鮨」は中々旨そう。