食と文化の謎 (岩波現代文庫)

食と文化の謎 (岩波現代文庫)

猿は昆虫を食べる為に果物を採る。熟れた果実の中にいる幼虫を食べると用済みの果肉は捨てている。

世界中の美味・珍味を堪能した古代ローマ人が最良の味としたのは彼らが昔ながらに慣れ親しんだ「魚醤」。

1960年代波蘭人は日100gを超えるタンパク質を取っていた。1980年に政府が肉の供給の為に費やした国庫食料補助費は25億ドル。肉屋の前で行列ができたのは、配給前に配分が偏在(横流し)したとしか考えられない様だ。

ウサギ飢餓=空腹を充たすために脂身の少ない「野うさぎ」等を食べ続けると飢餓感は反って増す。

アメリカの野牛狩の痕跡から内臓等僅かな量の肉だけ採って残りの赤みは放置したのが解る。

高度不飽和脂肪酸の植物性油脂、

農耕開始以前はカロリーの35%は肉から摂取した。

仏教徒は他人の割る卵は食べてよく、割った人も自分の為ででなければ罪にならない、主人と召使で相互の罪を逃れる。

旧約聖書に登場する「聖餅=マナ」の正体はカイガラムシの1種が分泌する糖分結晶であることをイスラエルのフランツ・ボーデンハイマーは実証している。