この刻印を持たない者は誰も「買ったり売ったり」することができないようになる。この刻印とはあの獣の名, 或いはその名の数字である。ここに知恵が必要である。賢い人は, 獣の数字にどのような意味があるかを考えるが良い。数字は「人間」を指している。そして, 数字は六百六十六である。(ヨハネ黙示録13:)

刻印とは「持つもの」で「買ったり売ったり」するときに使うとすれば「お金」のことで「ローマ皇帝の肖像」が彫られていた帝国の通貨=コイン(*3)であると考えるのが普通。ヨハネ黙示録の著者が思い描く「獣」は皇帝ネロ(紀元54ー68年)が妥当。(*1)

QSR NRWN = q100 + s60 + r200 + n50 + r200 + w6 + n50 = 666
QSR NRW = q100 + s60 + r200 + n50 + r200 + w6 = 616(ラテン語綴りだと最後の"N"が無い)

アラビア(1.2.3..9)数字がヨーロッパに普及したのは12〜15世紀ことで、アラビア数字自体ができたのも8世紀以降、1世紀にギリシャ語(*3)、ヘブライ語(*2)の両方ともに数字(1.2.3..9)が無く数を表すときはアルファベットで代用した。1世紀後半に書かれたヨハネ黙示録にはギリシャ語で

666 = 600 + 60 + 6 = χ ξ ζ (カイ・クシー・シグマ)または
616 = 600 + 10 + 6 = χ ι ζ (カイ・イオタ・シグマ)

と書かれており「666/616」は存在しないが、ギリシャ語・ヘブライ語の双方に理解のある黙示録の読者層(離散ユダヤ人)なら容易に χ ξ ζ = 666 = QSR NRWN と想像できた筈で西欧の聖書学者が1830年代まで気が付かなかっただけ。(忘れたフリ?)

(*1)http://www.path.ne.jp/~millnm/no42.html
ゲマトリア
http://www.nn.iij4u.or.jp/~hsat/misc/music/gematria.html
http://x51.org/x/05/05/0327.php
(*2)ヘブライ数字
http://thunder.prohosting.com/~henika/japanese/hebnum.shtml
(*3)古代ギリシャの文字と数字
http://www.s-ivy.jp/letter_numeral.html