1803年、スペイン国王の命で軍医デバルミスは、新大陸に天然痘ワクチン
を届けるため、22人の孤児を容器として使用した。2人(1人は予備)に感染させ、膿胞ができる10日間後に膿を採取、次の2人に接種、以下繰り返すことで3、4ヶ月の船旅を敢行、到着後の孤児は現地で処分した。(里親を見つけた)
また、デバルミスはメキシコでも2歳から6歳の孤児を使いフィリピンに天然痘ワクチンを輸送している。冷蔵技術のない天然痘撲滅初期には孤児が「保存容器」の役割を果たしたのだ。